Q.ランプの説明や施設の事例を見ていると、「演色性に優れている」という表現が出てきます。この「演色性」って何ですか?
A.果物や野菜を太陽の光のもとで見たときはカラフルで美味しそうな印象だったのに、蛍光灯の光のもとで見たときは青っぽくてくすんで、同じものなのに印象が違って見えたということはないかい?このような色の見え方におよぼす光源の性質のことを「演色性」というんだ。そして、この演色性を数値で表したのが、「演色評価数」なんだ。
演色性は、Raで示される「平均演色評価数」をさすことが一般的です。 個々のNo.1からNo.15の試験色を、基準となる光源とその照明とで、どれくらい違って見えるのかの色差を数値化したものが、「特殊演色評価数」Ri (i=1〜15)です(備考:R9からR15を優先的に用いる)。その中のR1からR8の特殊演色評価数の平均値が「平均演色評価数」です。
演色評価指数がRa90というのは、かなり演色性が優れているということですね。
演色評価指数が100に近ければ近いほど、その照明で照らされている対象物の色が、基準光源で照らした時の色に忠実になるということなんだ。ただRaが高いからといって、色がきれいに見えるというわけではないんだ。例えば、三波長形蛍光ランプでは、赤・青・緑の波長域を強調しているので、そこの色は基準光源との差がでる、そうすればその分Raは低くなるんだ。でも、赤・青・緑の波長域を強調しているので、物がくっきりと鮮やかに見えるんだ。また、基準光源と同じ色温度での比較になるので、同じRaでも、色温度が違う光源では、色の見え方は違うんだ。さらに、同じ色温度・同じRaでも、その光源の波長の分布が異なれば、色の見え方は違うんだ。
一覧へ戻る